関節痛の治療としては、①安静にする、②消炎鎮痛剤の投与、③体重管理と筋肉維持のアドバイスを主な治療とし、飼い主さまにも必要なことを説明、助言します。
関節炎は高齢動物に多く発生しますので、長期間の鎮痛剤の投与による腎障害や胃潰瘍のリスクが問題となります。最近では一回の注射で1カ月間痛みを緩和する治療法をお勧めしています。抗体医薬のため、痛みにターゲットをを絞って効果を発現し、副作用が出にくく、高齢動物にも安心して使用できます。犬用も猫用もあり、関節炎の他にがんの鎮痛や猫の難治性口内炎の鎮痛にも効能外で使用できます。
そのほか、関節軟骨の再生を促す注射の治療やサプリメントの投与など痛みの軽減に有効と見込めることを実施。健診などで適正体重がわかっている場合、普段の生活のなかで、それを維持するように食事療法を行い、軽くなってきたら適切な運動で筋力維持を実施することを飼い主さまの役割としてお話ししています。また手術の後のリハビリ的な散歩の方法などもアドバイスしています。