犬と猫のセカンドオピニオン|「この治療で合っているのか」に、もう一つの視点を

当院のセカンドオピニオンの考え方

「この治療で合っているのだろうか」。そう思ったとき、多くの飼い主さまが最初に感じるのは、不安よりも先に、後ろめたさかもしれません。先生を疑うようで申し訳ない、聞いたら気まずくなるのではないか。そうして数週間、あるいは数か月が過ぎていきます。

けれども、その迷いは決して失礼なものではありません。犬や猫は、自分で痛みの場所も、望む治療法も伝えられません。すべての判断はご家族に委ねられています。「納得して決めたい」という願いは、代わりに決める人が持つべき、当然の責任感です。

当院は、他院で診断・治療を受けている犬と猫のご相談をお受けしています。がん(腫瘍)を中心に、直近5年間で延べ119件の専門相談に対応してきました。ご相談のあと、そのままかかりつけの病院で治療を続けられる方はたくさんいらっしゃいます。それが、セカンドオピニオンの本来のかたちです。

「転院」と「セカンドオピニオン」は違います

このふたつは、しばしば混同されます。

転院は、担当する獣医師そのものを替える手続きです。これまでの病院との関係は、そこで一度終わります。

セカンドオピニオンは、主治医との関係を保ったまま、別の獣医師から「第二の医学的意見」を聞くことです。これまでの診断と治療を土台にしたうえで、違う角度から見たときに何が言えるのかを確認します。意見を持ち帰り、主治医の先生と一緒に方針を決め直す。それが本来の使い方です。

ですから当院では、ご相談の結果として「かかりつけの先生の判断は妥当です」とお伝えすることもあります。それも立派な結論です。同じ結論であっても、なぜそうなのかを違う角度から説明し直すことには意味があります。ご家族が納得して次の一歩を選べる状態になること。それが、この外来のゴールです。

なお当院は2006年に開院した、地域のかかりつけ動物病院です。高度医療センターではありません。だからこそ、専門的な意見をお伝えしたあとに「では、この先どう暮らしていくか」まで一緒に考えられることが、当院のセカンドオピニオンの持ち味だと考えています。

当院のセカンドオピニオン 三つの柱

1.なぜ、腫瘍科の獣医師がセカンドオピニオンを受けるのか

セカンドオピニオンのご相談で最も多いのは、がんに関するものです。「しこりが見つかった」「がんと言われた」「手術を勧められた」「抗がん剤を勧められた」。判断の重さと、残された時間の短さが同時にのしかかる領域だからです。

院長は日本獣医がん学会の獣医腫瘍科認定医Ⅱ種を取得しています。2001年から2005年までの5年間、麻布大学附属動物病院 腫瘍科の専科研修医(レジデント)として研鑽を積み、2021年から2022年にかけてはER八王子動物高度医療センターの腫瘍科で客員獣医師を務めました。

大学附属病院で二次診療としての腫瘍科を学び、救急救命センターで「急変とはどう始まり、どう進むのか」を見てきた。その一方で、20年にわたり地域のかかりつけ医として、子犬・子猫の頃から同じ子を診続けてもきた。二次診療の視点と、かかりつけ医の視点の両方を持っていること。これが、セカンドオピニオンをお受けするうえでの土台です。

また当院では、細胞診を院内で染色し、約15分で判定しています。もう一度細胞を採り直したほうがよいと判断した場合も、結果を後日お伝えするのではなく、その場で見立てをご説明できます。ご相談にみえる方の多くは、すでに何週間も迷ってこられています。これ以上お待たせしない、というのが当院の考え方です。

2.「次の一手」の引き出しを持っていること

当院のセカンドオピニオンで、もっとも喜んでいただける部分かもしれません。

口臭を主訴に来院された13歳のミニチュアダックスは、他院の細胞診で口腔内悪性腫瘍が疑われていました。ご家族のご希望は「大がかりな手術や放射線ではなく、残りの時間を痛みなく過ごさせたい」というもの。当院からは分子標的薬、メトロノミック化学療法、インターフェロン療法、非ステロイド消炎鎮痛剤という四つの選択肢をご提示し、ご家族は副作用の少なそうな後者ふたつを選ばれました。

しかし腫瘍は増大し、インターフェロンに縮小効果は見られませんでした。そこで、効能外使用であることをご了承いただいたうえで、分子標的薬パラディア(トセラニブ)を開始しました。目的は生活の質を落とさないことですので、副作用を出さないよう低用量・週3回という設計です。1週間で縮小し始め、2週間後には食べる速度が速くなり、2か月後には外見上しこりの存在が分からないほどになりました。

承認された標準治療の枠だけで「もう手がありません」と結論を出さないこと。「治療法がない」ではなく「この方法なら試せます」と言えるかどうかが、セカンドオピニオンの価値を分けます。

3.できることとできないことを、正直にお伝えします

CT検査やMRI検査、放射線療法は当院では実施していません。必要と判断した場合は、麻布大学附属動物病院など、連携する二次診療施設へご紹介します。

「うちで全部できます」とは申し上げません。そのうえで、日常の診療は通いやすい場所で続けられるよう、ご紹介後のフォローもお引き受けします。遠くの専門病院に通い続けるのではなく、近くのかかりつけ医が窓口となり、必要なときだけ高度医療につなぐ。それが、通院の負担を減らしながら質の高い医療を受けていただくための、当院の考えるかたちです。

セカンドオピニオンを担当する獣医師——院長 堀川歴央

資格・経歴

  • 日本獣医がん学会 獣医腫瘍科認定医Ⅱ種
  • 麻布大学附属動物病院 腫瘍科 専科研修医(レジデント) 2001年〜2005年
  • ER八王子動物高度医療センター 腫瘍科 客員獣医師 2021年〜2022年
  • 麻薬施用者免許取得(医療用麻薬による疼痛管理)
  • レオどうぶつ病院 2006年開院

院長は、日本におけるペットのがん治療の創成期からこの分野に携わってきました。セカンドオピニオンのご相談は、すべて院長が担当いたします。

「自分の家族ならどうするか」

当院が開院以来ずっと大切にしてきたのは、「自分が飼っている犬や猫=家族ならどうするか」という視点です。

院長の愛猫ロデムは、2026年7月で21歳になりました。20歳を過ぎたころから、時々急に食べなくなることがあります。そのたびに、慌てて点滴をするか、しばらく様子を見るかを迷います。腎機能も落ちているだけに、どちらが正解なのか、教科書には書かれていません。

ご相談にいらっしゃるご家族が悩まれることは、私たちが自分の家で毎日悩んでいることでもあります。だからこそ当院は、検査の結果だけをお伝えして終わりにはしません。この検査で何がわかるのか、この治療にはどんな利点と負担があるのか、そして選ばない選択肢は何か。それらを専門用語のままにせず、ご理解いただける言葉でご説明します。

検査のための検査、治療のための治療にならないように。その子とご家族にとって何が最善かを、常に考えます。

診療体制

当院には、2006年の開院時から在籍する獣医師を含め、常勤の獣医師が2名おります。手術の際は、術者が処置に集中し、もう1名が麻酔の深さとモニターの監視に専念する体制をとっています。

こんなお悩み・サインがあればご相談ください

まず、この3つ

次のいずれかに当てはまる場合は、迷われている時間そのものが病状を進めてしまうことがあります。早めにお電話ください。

  • 手術や抗がん剤を勧められたが、決心がつかないまま2週間以上経っている
  • 「手術はできません」「もう治療法はありません」と言われた
  • 治療を続けているのに、良くならない、あるいは悪化している

治療方針についてのお悩み

  • 手術を勧められたが、高齢であること・麻酔・費用が心配で踏み切れない
  • 抗がん剤を勧められたが、つらい思いをさせるのではないかと不安
  • 余命を告げられたが、本当にそうなのか確かめたい
  • 複数の選択肢を示されたが、どれを選べばよいか分からない

診断についてのお悩み

  • 検査をしたが、診断名がはっきりしない
  • 「様子を見ましょう」が3か月以上続いている
  • しこりを「良性でしょう」と言われたが、検査はしていない
  • 薬の種類だけが増えていき、理由の説明がない

症状として気になるサイン

  • 体表にしこり・できものがあり、大きくなってきた、出血している、潰瘍になって治らない
  • 3週間以上続く下痢・嘔吐、食べているのに体重が減る
  • 血尿・頻尿が続く、排便に時間がかかる
  • 口臭やよだれがひどい、口の中を痛がる
  • 咳や呼吸が荒い、くしゃみ・鼻血が出る
  • 片足を引きずる、急に脱力してへたり込んだ
  • 皮膚炎や耳の炎症が、治療しても繰り返す

とくに体表のしこりは、犬や猫のがんの半分以上が、体の外から触って見つけられるものです。「小さいから」「様子を見ましょうと言われたから」とためらわずに、一度お連れください。細胞診は体表であれば多くは無麻酔で、注射一回分程度の負担で行えます。

ご家族の気持ちとして

  • 質問しづらい雰囲気で、聞きたいことが聞けていない
  • 説明は受けたが、専門用語が多く理解しきれなかった
  • 家族のなかで意見が分かれていて、判断できない

これらも立派なご相談理由です。医学的な内容だけでなく、「何を大切にして決めればよいか」という部分こそ、私たちがもっとも時間をかけたい部分です。「相談だけ」のご来院を歓迎しています。

セカンドオピニオンにおける検査の考え方

まず、お持ちいただいたデータを読み直します

セカンドオピニオンで最初に行うのは、新しい検査ではありません。すでに前の病院で血液検査、レントゲン、超音波、病理検査を受けておられる方がほとんどです。同じ検査を最初からやり直すことは、体にも家計にも負担がかかりますし、何より時間の無駄になります。

当院では、お持ちいただいたデータを一つずつ確認し、そこから何が言えて、何がまだ分かっていないのかを切り分けるところから始めます。この作業だけで方向性が見えることも少なくありません。そのうえで、判断に足りない情報がある場合にのみ、追加の検査をご提案します。

麻酔をかけずに行うこと

問診・身体検査:もっとも重要な検査は、実はお話をうかがうことです。いつから、どんな経過をたどってきたか、これまでどんな治療を受け、どう反応したか。前医での治療歴は、それ自体が貴重な診断情報です。

血液検査:炎症、貧血、脱水、肝臓・腎臓・膵臓の状態、たんぱく(アルブミン)の値などを確認し、全身状態を評価します。麻酔や抗がん剤に耐えられる状態かどうかの判断材料にもなります。

レントゲン検査:胸部への転移の有無、臓器の大きさ、骨の変化、ガスや異物の影を確認します。

腹部超音波(エコー)検査:臓器の内部構造、腫瘤の性状、リンパ節の腫れ、腹水の有無をリアルタイムで観察します。麻酔をかけずに行えて情報量が多く、当院がもっとも重視する検査のひとつです。

細胞診検査:しこりや腫れたリンパ節、腹水などから細い針で細胞を採取し、その場で染色して約15分で判定します。体表のしこりであれば多くは無麻酔で実施できます。「良性でしょう」と言われたまま経過を見ているしこりについて、その日のうちに見立てをお伝えできます。

判断に迷う細胞の場合はスライド標本を病理専門医に送り、約1週間で診断結果が届きます。

麻酔をかけて行うこと

組織生検・病理組織検査:細胞診では結論が出ず、治療方針を決めるうえで確定診断が必要な場合には、麻酔下で小さな組織を採取して病理検査に出すことがあります。結果までは1週間程度かかります。

「症状を抑える検査」ではなく「原因を探す検査」

治療を続けても良くならないというご相談では、症状そのものではなく、その原因を測りにいく検査が突破口になることがあります。

アレルゲン特異的IgE検査:鼻腔内ポリープの摘出を二次診療施設で2回受けたにもかかわらず再燃していた10歳のペキニーズは、IgE検査でハウスダストマイト(Der f2)に強陽性でした。減感作療法を6回行ったところ、呼吸器の症状と皮膚の痒みが同時に改善しました。3歳から膿皮症を繰り返していた5歳のヨークシャーテリアも同様に、減感作療法によって皮膚病の薬が不要になっています。

涙量検査:繰り返す結膜炎で来院された7歳のヨークシャーテリアは、涙量を測って初めて重度のドライアイと判明しました。「目やにが多い」だけでは、原因までたどり着けません。

除去食試験:涙やけと痒みのあった1歳のシーズーは、アミノ酸食による除去食試験で痒みが先に軽減し、1か月後から涙やけも改善しました。5歳のスコティッシュフォールドの慢性嘔吐・下痢も、食物有害反応と判断して食事を変更したところ改善しています。

持続血糖測定:糖尿病にクッシング症候群と膵炎を併発していた症例では、ヒト用の持続血糖測定器を転用してインスリン量を調整し、血糖が安定して体重と筋力が回復しました。

当院では行っていないこと

CT検査・MRI検査は全身麻酔下での検査となり、当院では実施しておりません。脳や神経系の腫瘍、全身への広がりを立体的に評価する必要がある場合には、麻布大学附属動物病院など、連携する二次診療施設へご紹介します。検査後は結果を共有いただき、当院で治療方針のご相談を続けます。

「検査のための検査」は行いません。その検査の結果が治療の内容を変えるかどうか。それを基準に項目を選び、実施前に必ず目的と費用の目安をご説明します。

セカンドオピニオンのご相談が多い病気

犬の場合

皮膚の肥満細胞腫:犬の皮膚腫瘍として頻度が高く、見た目だけでは良性のイボと区別がつきません。多発することもあり、グレード(悪性度)によって必要な切除範囲や術後の治療方針が変わります。「様子を見ましょう」と言われている体表のしこりは、細胞診で多くの場合その日に方向性が分かります。

乳腺腫瘍:未避妊の雌犬に多く、良性と悪性がおよそ半々といわれます。ただし正直に申し上げると、細胞診の結果と増大の速さだけでは、良性か悪性かを言い切ることはできません。当院のブログでも、その限界を包み隠さず記事にしています。一方で13歳の雑種の犬では、右第5乳腺のしこりが1年でφ5mmから15mmへ急速に増大したため鼠径リンパ節ごと摘出したところ、病理は低悪性度の悪性乳腺混合腫瘍・ステージⅠで、転移がなく抗がん剤も不要でした。「取ってみて初めて分かった」という結果も、判断としては成功です。

リンパ腫:体表のリンパ節が左右対称に腫れる多中心型が代表的です。抗がん剤治療が中心となるため、「つらい思いをさせるのでは」というご不安からご相談にみえる方が多い病気です。

口腔内の悪性腫瘍:口臭、よだれ、口を痛がる、食べこぼすといった症状から見つかります。進行が早く、早期の判断が予後を左右します。

脾臓の腫瘤:健康診断や、急に脱力してへたり込んだことをきっかけに見つかります。良性の結節性過形成のこともあれば、血管肉腫などの悪性腫瘍のこともあります。良性であっても増大して破裂すれば命に関わります。

膀胱の移行上皮癌:血尿や頻尿が「膀胱炎」として治療され続けているケースがあります。抗菌薬を繰り返しても改善しない場合には、別の可能性を検討する必要があります。

精巣腫瘍・潜在精巣:「そのうち去勢すれば」と先送りにされやすい病気ですが、放置すると雌性化、非再生性貧血、リンパ節転移を起こすことがあります。当院にも、非再生性貧血で亡くなった例、8cm大のしこりとリンパ節転移で放射線療法を要した例があります。去勢のタイミングのご相談も、立派なセカンドオピニオンです。

難治性の皮膚疾患:2歳から発症し、抗真菌剤と薬浴で一時的に改善しては年々悪化していた7歳のチワワは、7歳になって初めてアトピー性皮膚炎と診断され、痒みが劇的に軽減し発毛しました。「ずっとこの子はこういう体質だと思っていた」というご相談は、当院でもっとも多いパターンのひとつです。

慢性の消化器症状:3週間以上続く下痢や嘔吐、体重減少。「お腹が弱い体質」と説明されてきたものの中に、検査で診断がつく病気が隠れていることは少なくありません。

誤飲・異物・腸閉塞:「開腹手術しかない」と言われた場合でも、別の選択肢を検討できることがあります。紙おむつを誤食した5歳のトイプードルは催吐処置で排出でき、手術を回避しました。一方、プランターの砂利を大量に誤食し回腸と結腸で閉塞していた13歳のミニチュアダックスでは、緊急開腹で2か所から掻き出し、3日後に退院しています。

猫の場合

猫は不調を隠す動物です。飼い主さまが「おかしい」と気づいた時点で、すでに病気が進んでいることが少なくありません。

甲状腺機能亢進症:高齢猫に多く、食べているのに痩せる、よく鳴く、心拍が速いといった症状が出ます。「年のせい」で片づけられやすい病気の代表です。当院では、体重が12kgから6kgまで減少し心拍数が266回/分に達していた19歳の猫について、投薬が難しく一度は悪化して胸水が貯留したものの、投薬方法をその子に合うかたちへ変更することで心拍数188回/分まで改善し、体重も回復した例があります。「その子に薬を飲ませ続けられるか」という現実的な部分まで含めて考えることが、猫では特に重要です。

慢性腎臓病:猫でもっとも多い慢性疾患です。長期にわたる投薬と食事管理が続くため、「この治療を続けていてよいのか」「点滴の頻度は適切か」というご相談が多く寄せられます。投薬スケジュールの見直しだけで、通院負担が大きく減ることもあります。

炎症性腸疾患と消化管型リンパ腫の鑑別:猫の診療でもっとも難しいテーマのひとつです。どちらも慢性的な嘔吐、下痢、体重減少を起こし、超音波検査でも腸の壁が厚くなる所見を示すため、症状と画像だけで区別することはできません。なお、消化管型リンパ腫のうち小細胞性(低グレード)のタイプは、飲み薬を中心とした治療で長期にわたって良好な状態を保てることが少なくありません。「抗がん剤」と聞いて身構えてしまわれる方が多いのですが、通院や負担が想像よりずっと軽いことがあります。

皮膚・体表の腫瘍:猫では複数箇所に同時に出ることがあり、一つひとつの判断が必要です。また、高齢だからという理由だけで手術をあきらめる必要はありません。尾に発生した腫瘍が2週間で2cmから3cmへ増大した18歳の高齢雌には断尾術を行い、抗がん剤は用いずに経過を見ています。

慢性の嘔吐:「猫はよく吐くもの」と思われがちですが、月に何度も吐く、吐いた後に食欲が落ちる、体重が減っているという場合は、毛玉だけでは説明できない可能性があります。

口内炎・重度の歯周病:食べたそうにするのに食べられない、よだれ、口臭。抜歯の判断に迷われる方が多い領域です。

便秘・巨大結腸症:放置すると結腸が伸びきって元に戻らなくなります。11歳の猫では、レントゲンで結腸内に大量の宿便が確認され、麻酔下での摘便を行いました。

関節炎:猫の痛みは、鳴くのではなく「高い所に上らなくなる」というかたちで現れます。院長の愛猫ロデムも19歳のときに抗NGF抗体で劇的に改善し、また高所へ飛び乗れるようになりました。「年だから動かない」と思われていたものが、痛みだったというケースは少なくありません。

猫にとって通院は、それ自体が大きなストレスです。当院では、お家以外の場所が苦手なネコちゃんのために予約診療の枠もご用意しています。

当院で行う治療の内容

セカンドオピニオンでお伝えするのは、意見だけではありません。「では、どうするか」という具体的な選択肢までご提示します。

1.外科手術

腫瘍の切除、消化管異物や腸閉塞の手術などを当院で実施しています。とくに腫瘍の切除は、周囲へ染み込むように広がる性質があるため広範囲の切除が必要となり、解剖学的な知識、確実に閉じる技術、的確な麻酔管理が求められる手術です。手術の際は、術者と麻酔管理者を分ける2名体制で行います。

なお当院では、「しこりを見つけたらすぐに手術」という方針はとっていません。内科的に対応できるのか、早めに切除したほうがよいのか、全身状態と進行度を踏まえて判断します。

2.化学療法(抗がん剤治療)

各種抗がん剤の特徴を踏まえ、腫瘍のタイプとその時々の状態に合わせた、いわばオーダーメイドのプロトコールで治療を行います。当院では通常、軽めの抗がん剤から開始し、副作用が出ず元気であれば段階を上げていく進め方をとります。強い効果を求めるよりも、生活の質を保つことを最優先にしています。起こりうる副作用(脱毛・胃腸障害・骨髄抑制)については、事前に必ずご説明したうえで進めます。

当院では、抗がん剤の「効き方」だけでなく「やめ方」「減らし方」も治療の一部と考えています。12歳の日本猫の前頭部にできた節外型リンパ腫では、多剤併用療法を続けるよりQOLを優先すべきと判断し、ステロイド単独へ切り替えました。結果として腫瘍は劇的に縮小し、9か月にわたり穏やかな時間を過ごすことができました。治療を弱めたら悪くなる、とは限りません。

3.分子標的薬・ヒト用薬の応用

従来の抗がん剤とは作用の仕方が異なり、内服で継続できるものもあります。「抗がん剤は無理」と考えておられた方に、別の道が見つかることがあります。

トセラニブ(パラディア錠):本来は難治性の犬肥満細胞腫の治療薬ですが、効能外使用として口腔内の悪性腫瘍などにも用いています。前述の13歳ミニチュアダックスのほか、歯科専門病院で右下顎歯肉の腫瘤を指摘された17歳のジャックラッセルテリアにも低用量で使用し、良好な状態を維持しています。

ラパチニブ(ヒト用薬):犬の尿路上皮癌の約60%でHER2蛋白の過剰発現が認められることが分かっています。2022年の東京大学の論文では、無進行を含め89%の症例に反応が報告されました。既存の抗がん剤単独では効果が乏しかった膀胱の腫瘍に対し、当院ではNSAIDsとの併用による治療を導入しています。

イマチニブ:左眼の外眼角に肥満細胞腫(グレードⅡ)ができた11歳の柴犬は、切除後にビンブラスチン+プレドニゾロンで治療しましたが、6か月後に局所再発しました。イマチニブへ変更したところ1か月で消失し、9か月維持できています。

ブレオマイシン:16歳のトイプードルの右上顎に急速増大した悪性腫瘍では、高齢のため外科手術も放射線療法も選ばず、ブレオマイシン投与のみで4か月で口腔内腫瘤がほぼ消失しました。トリミングで全身のしこりを指摘され体表10か所近くに多発した10歳トイプードルの上皮性悪性腫瘍でも、週1回の投与ですべて縮小しています。

メトロノミック化学療法:根治が困難な腫瘍に対しては、強力な治療ではなく、副作用を出さない範囲で低用量の化学療法を続け、がんと共存していくことを目指します。

これらはいずれも効能外使用を含みます。期待できることと分かっていないことを正直にご説明し、ご了承をいただいたうえで進めます。

4.痛みの管理

院長は重度な痛みに対応するための麻薬施用者免許を取得しており、モルヒネ注射やフェンタニルパッチなどにより効果的な鎮痛を実施しています。一般的な鎮痛薬だけでは抑えきれない痛みに対しても、段階を上げて対応できます。

さらに近年は、1回の注射で1か月間痛みを緩和する抗体医薬を導入しています。痛みにターゲットを絞って効果を発揮するため副作用が出にくく、長期間の鎮痛剤投与による腎障害や胃潰瘍のリスクが問題となる高齢の子にも使いやすい薬です。

痛みを取り除くことは、つらさをやわらげるためだけの処置ではありません。痛みが引くと、食欲が戻ります。食べられるようになれば体力が戻る。鎮痛は、それ自体が回復を早める治療です。

5.栄養管理

がんが進行すると、栄養をうまく吸収できず痩せていく状態に陥ります。がん細胞が利用しやすい糖や炭水化物を抑え、オメガ3脂肪酸を加えるなど、バランスのとれた療法食の指導を行います。

6.切らない・麻酔をかけない選択肢

「手術しかない」と言われた処置が、別の方法で対応できることがあります。

  • 唾液腺嚢腫:8歳のトイプードルに対し、外科切除ではなくOK-432の嚢胞内注入を7回行い、消失させました
  • 体表のイボ・自壊した腫瘤:無麻酔での結紮処置により、1週間から10日ほどで脱落します。小脳炎のため麻酔が難しかった17歳のミニチュアダックスの耳介の腫瘤も、局所麻酔のみで対応できました
  • 尿道結石:6歳のトイプードルでは、鎮静下の尿道洗浄でφ0.5〜2.5mmの結石を37個排出させ、切開手術を回避しました
  • 慢性歯周炎:抜歯を避けたいというご希望に対し、歯周ポケットへのレーザー治療で対応した例があります
  • 気管虚脱:カルトロフェン注の軟骨再生効果に着目した効能外使用により、12歳ポメラニアン・15歳チワワの咳が週1回×4回の投与で軽減しました
  • 股関節脱臼:15歳のトイプードルは、鎮静下の非観血的整復で手術を回避しました
  • 心嚢水:腹囲膨満で来院した10歳のジャックラッセルは、心嚢水の抜去だけで腹水も消失し、再発していません

7.ターミナルケア(在宅での看取り)

ご希望があれば、ご自宅で過ごしながらのターミナルケアにも対応しています。投薬や栄養の管理、痛みのコントロールなど、ご自宅でできるケアの方法をお伝えし、通院間隔もご家族の生活に合わせて調整します。入院で時間を費やすよりも、できるだけ副作用を出さず、ご自宅でご家族と一緒にいつも通り暮らせること。それが当院の目指すゴールです。

8.「治療しない」「経過を見る」という選択肢

これらも正式な選択肢のひとつです。「これ以上つらい思いをさせたくない」というお考えは、決して消極的な選択ではありません。痛みを取る、呼吸を楽にする、食欲を維持する。その子らしく過ごすためにできることは、たくさんあります。

また、「今は切らない」という判断もあります。健康診断で脾臓に微小な結節が見つかった2頭の犬(9歳トイプードルφ0.7cm、9歳パピヨンφ0.4→0.7cm)については、エコーガイド下の細胞診で結節性過形成が疑われたため摘出せず経過を見ました。前者は6か月後に自然に消失しています。見つかったものをすべて取る必要はありません。

当院で対応が難しい場合

放射線療法、CT・MRIを要する精密評価、大がかりな手術が望ましい場合は、麻布大学附属動物病院など二次診療施設へ責任をもってご紹介します。ご紹介後も、日常のフォローは当院で引き継ぎます。

ご相談から治療までの流れ

STEP1 ご相談・ご予約

まずはお電話(045-960-0199)でご連絡ください。セカンドオピニオン・腫瘍のご相談は、予約診療としてお受けしています。丁寧なカウンセリングと検査の時間を確保するためです。お電話の際、「他院で〇〇と診断されており、△△について迷っている」とお伝えいただけると、当日までに準備を整えてお待ちできます。

ご来院の際は、次のものをお持ちいただけると診断が早く進みます。

  • 診療情報提供書(紹介状):ご用意いただける場合
  • 血液検査データ(できれば複数回分。推移が分かると診断精度が上がります)
  • レントゲン・超音波・CT/MRIの画像データ
  • 病理検査の報告書(もっとも重要な資料のひとつです)
  • 現在使用中のお薬・薬袋・サプリメント
  • 経過が分かる写真や動画(しこりは日付入りが有効です)
  • ペット保険証(ご加入の場合)

※紹介状がなくても受診いただけます。詳しくは「よくあるご質問」をご覧ください

STEP2 問診——何に迷っておられるかを伺います

最初にお聞きするのは、症状よりもまず「何を迷っておられるか」です。手術に踏み切れないのか、抗がん剤が不安なのか、診断そのものに納得できていないのか。ここがはっきりすると、その日にお伝えすべきことが定まります。あわせて、これまでの経過と治療への反応を詳しくうかがいます。

STEP3 データの読み直しと身体検査

お持ちいただいた資料を一つずつ確認し、身体検査、しこりの形状などを診察します。この段階で方向性が見えることが少なくありません。

STEP4 必要最小限の追加検査

判断に足りない情報がある場合のみ、追加の検査をご提案します。実施前に、その検査で何がわかるのか、費用はどのくらいかを必ずご説明し、ご了解をいただいてから進めます。細胞診は院内で約15分、その日のうちに結果をお伝えできます。

STEP5 見解と選択肢のご説明

現時点で考えられる診断、前医の方針をどう評価するか、当院として提案できる選択肢を、専門用語を避けてご説明します。ここで大切にしているのは、選択肢を一つに絞ってお示ししないことです。それぞれの利点と負担、費用、そして「選ばなかった場合に何が起こりうるか」までお伝えします。

STEP6 今後の進め方をお決めいただきます

ご相談後の進め方は、三つからお選びいただけます。かかりつけの病院に戻り、当院の見解を持ち帰って主治医と相談する。かかりつけでの治療を続けながら、専門的な部分だけ当院で担当する。あるいは、当院で治療を引き継ぐ。

どれを選んでいただいてもかまいません。その場で決めていただく必要もありません。ご希望があれば、主治医の先生への報告書を作成いたします。

費用について

セカンドオピニオン・腫瘍診療の相談料は、相談内容と所要時間により4,950円・6,600円・8,800円(いずれも税込)の三段階です。初診料および追加検査の費用は別途申し受けます。検査を行う場合、初診・身体検査・血液検査・レントゲン・超音波・細胞診などで、およそ3万円〜5万円程度が目安となります。

当院は必要最低限の検査で合理的な診断を目指す方針ですので、いきなり高額な検査をご提案することはありません。実施する前に、その検査で何がわかるのか、費用はどのくらいかを必ずご説明し、ご了解をいただいてから進めます。

なお、治療や処置をともなわない「相談・助言のみ」の受診は、ペット保険の適用外となることが一般的です。詳しくはご加入の保険会社にご確認ください。

当院のセカンドオピニオンの実績

腫瘍のご相談は、5年間で119件

当院では、がん(腫瘍)を中心としたご相談を「腫瘍診療相談」としてお受けしています。診療記録から集計すると、2021年7月からの5年間で延べ119件のご相談に対応してきました。年度ごとの内訳は、30件、31件、27件、17件、14件です。

この件数には、他院にかかりつけをお持ちの方からのご相談と、当院で治療中の方からのご相談の両方が含まれます。当院では両者を区別して記録していないため、内訳としてはお示しできません。数字の意味を正確にお伝えするため、あえてそのまま記載しています。また、通常の診察のなかで他院の治療方針についてご相談を受けた分は、この数には含まれていません。実際にお話をうかがっている件数は、これより多くなります。

この119件のうち何件が当院での治療に移行したかについても、集計していません。セカンドオピニオンは「当院で治療を引き継ぐこと」を目的とした外来ではないためです。ご相談のあとかかりつけの病院に戻られた方も、そのまま当院で治療を続けられた方も、どちらも当院にとっては同じ「対応できたご相談」です。

なお、症例として記録している85件の分野別内訳は、腫瘍22件、誤飲・中毒8件、寄生虫6件、眼科6件、歯科6件、皮膚6件、腎泌尿器5件、内分泌4件、外科4件、耳科3件、そのほか肛門嚢・整形・消化器・呼吸器・肝胆・循環器・神経・外傷となっています。

対応の一例

他院での診断後、セカンドオピニオンから治療を完遂した例:6歳のフレンチブルドッグ(雌)が、他院で多中心型リンパ腫と診断され、セカンドオピニオンとしてご来院されました。COP療法にドキソルビシンを組み合わせたプロトコールで治療を開始。途中で好中球減少から敗血症を起こしましたが、集中的な対応により回復し、6か月で化学療法を卒業されました。抗がん剤治療では、副作用が出たときにどう対応するかが結果を分けます。「効くかどうか」だけでなく、途中で何かあったときに支えられる体制があるかという観点も、治療先を選ぶうえで大切な視点です。

二次診療施設での処置後に再燃し、原因究明で解決した例:10歳のペキニーズが、呼吸困難の治療で鼻腔内ポリープの摘出を二次診療施設で2回受けたものの再燃していました。アレルゲン特異的IgE検査でハウスダストマイトに強陽性が判明し、減感作療法を6回実施。呼吸器の症状と皮膚の痒みが同時に改善しました。「取っても再発する」ときは、取り方ではなく原因を疑う必要があります。

高齢で外科・放射線を選ばなかった例:16歳のトイプードル(雌)の上顎に、骨の溶解を伴う悪性腫瘍が急速に増大しました。年齢を考慮し手術も放射線も行わず、ブレオマイシンの投与のみで4か月後には口腔内腫瘤がほぼ消失しました。

治療を「弱める」判断をした例:12歳の日本猫(避妊雌)の前頭部にできた節外型リンパ腫について、多剤併用療法を続けるよりQOLを優先すべきと判断し、ステロイド単独へ変更。劇的に縮小し、9か月を穏やかに過ごしました。

手術せず経過を見た例:9歳のトイプードルの脾臓に、健診でφ0.7cmの微小結節が見つかりました。エコーガイド下細胞診で結節性過形成が疑われたため摘出せず経過観察としたところ、6か月後に自然消失しました。

ご来院いただいている地域

所在地は横浜市青葉区若草台ですが、青葉区・緑区・都筑区といった近隣のほか、川崎市麻生区、東京都町田市、世田谷区、大田区など、市外・県外からもご来院いただいています。遠方からお越しの方には、通院の負担も含めて現実的な治療計画をご提案します。

ご相談のタイミングと、ご家庭でできること

「迷い始めたとき」が、相談どきです

セカンドオピニオンには、適切な時期があります。早すぎて困ることはありませんが、遅すぎると選べる選択肢そのものが減ってしまいます。

もっとも多いのは、「もっと早く来ればよかった」というお声です。手術を勧められて3か月悩んでいるあいだに腫瘍が大きくなり、当初なら可能だった切除範囲では収まらなくなる。抗がん剤を迷っているあいだに、体力が治療に耐えられない状態まで落ちる。迷っている時間そのものが、病気にとっては進行の時間です。

目安として、方針を提示されてから1〜2週間以内にはご相談ください。それ以上悩まれるようであれば、悩みの中身が「医学的な情報不足」なのか「気持ちの整理」なのかを、一度整理してみることをおすすめします。前者であれば、セカンドオピニオンで解決できます。

一方で、病院を回りすぎないこと

セカンドオピニオンを求めるあまり、複数の病院を転々として検査を繰り返すことは、かえって病状を悪化させます。検査のたびに麻酔をかけ、そのたびに数週間が過ぎていくためです。

基本は「主治医+もう一つの意見」の二つまでとお考えください。それでも判断がつかない場合は、三つめの意見を求めるより、なぜ判断がつかないのかを主治医と一緒に整理するほうが、はるかに前に進みます。

体を触る習慣をつける

犬や猫のがんは、半分以上が体の外から触って発見できるものです。日頃から全身を撫でていれば、しこりや痛がるそぶりに早く気づけます。見つけたら、大きさ、硬さ、いつ気づいたか、大きくなっているかを記録してください。しこりの「経過」は、見た目以上に多くの情報を教えてくれます。スマートフォンで日付入りの写真を残しておくと、増大速度が客観的に分かります。

月に一度、体重を量る

体重の減少は、多くの病気に共通する重要なサインです。特に猫は毛におおわれているため見た目では気づきにくく、抱き上げて「軽くなった」と感じたときには、かなり減っていることがあります。小型犬や猫であれば、ご家族が抱っこして体重計に乗り、ご自身の体重を引く方法で測れます。

前の病院のデータを、必ず手元に残しておく

検査結果のコピー、画像のCD-R、病理報告書。これらは飼い主さまの財産です。セカンドオピニオンを受けるときはもちろん、引っ越しや転院の際にも役立ちます。受け取れるものは、その都度いただいておいてください。

定期健診とトリミングの機会を活かす

犬や猫の時間は人間よりも数倍早く進みます。7歳以上のシニア期には、1年に2回の定期健診が望ましいでしょう。初期のがんでは血液検査に異常が出ないことも多いため、レントゲンやエコーなどの画像診断を組み合わせた健診をお勧めします。異常が見つからなかった健診結果も、次回と比較するための大切なデータになります。

また、当院はトリミングサロンとペットホテルを併設しており、お預かりの前には獣医師が体調チェックを行います。実際、体表に10か所近く多発していた上皮性悪性腫瘍が見つかった10歳のトイプードルは、トリミングでしこりを指摘されたことがきっかけでした。被毛におおわれた小型犬では、全身をくまなく触る機会そのものが限られます。

なお、当院の近隣には寺家ふるさと村があり、散歩後にマダニの吸着で来院されるケースが実際にあります。口唇についた黒いイボがマダニだった、という例もありました。口唇は悪性黒色腫の好発部位でもあります。「イボができた」と思われたら、自己判断で取らずにお持ちください。

よくあるご質問

かかりつけの先生に知られたら、気まずくなりませんか?

セカンドオピニオンは、飼い主さまに認められた正当な選択です。現代の獣医療では一般的なプロセスであり、誠実な獣医師ほど、自らの診断の客観性を保つためにセカンドオピニオンを肯定的に受け止めます。伝え方としては、「先生を疑っているのではなく、家族全員が納得して治療に臨みたいので」という主旨でお話しされるのがよいでしょう。「他の先生の意見も参考にしたうえで、先生と一緒に方針を決めたいと思っています」とお伝えいただければ、ほとんどの場合、快くデータをご用意いただけます。

紹介状がなくても受診できますか?

はい、受診いただけます。ただし、検査データ(血液検査の結果、画像、病理報告書)だけはできる限りお持ちください。紹介状そのものよりも、実際の検査結果のほうが医学的な情報量は多いためです。データがまったくない場合も受診は可能ですが、一から検査をやり直すことになり、費用と時間、そして動物への負担が増えます。まずは前の病院に「検査結果のコピーをいただけますか」とお願いしてみてください。

セカンドオピニオンを受けたら、転院することになりますか?

いいえ。当院での意見を持ち帰り、かかりつけの先生のもとで治療を続けていただくことが、セカンドオピニオンの本来のあり方です。ご希望があれば、主治医の先生への報告書を作成します。もちろん、ご相談の結果として当院で治療を引き継ぐことも、専門的な部分だけ当院が担当し日常の診療はかかりつけで続けることも可能です。決めるのはご家族です。その場でお決めいただく必要もありません。

ペットを連れて行かず、飼い主だけで相談できますか?

検査データの確認と一般的な医学的助言のみであれば、可能な場合があります。ただし、正確な見解をお伝えするためには、原則として直接の身体診察をおすすめします。実際に触ってみて初めて分かることが少なくないためです。まずはお電話でご相談ください。

費用はどのくらいかかりますか?

相談料は4,950円から8,800円(税込・内容と所要時間により三段階)です。追加の検査を行う場合は別途費用がかかりますが、実施前に必ず目的と費用をご説明し、ご了解をいただいてから進めます。いきなり高額な検査をご提案することはありません。

ペット保険は使えますか?

治療や処置をともなわない「相談・助言のみ」の受診は、保険適用外となることが一般的です。一方、診察や検査、治療を行った場合はその内容に応じて適用されることがあります。ご加入の保険会社によって条件が異なりますので、事前にご確認ください。ご来院の際は保険証をお持ちください。

前の病院と同じ検査を、またやり直すことになりますか?

いいえ。当院ではまず、お持ちいただいたデータを読み直すところから始めます。同じ検査の繰り返しは、体にも家計にも負担がかかるだけです。判断に足りない情報がある場合にのみ、追加の検査をご提案します。ただし、前回の検査から時間が経っている場合や、病状が変化している場合には、再評価が必要になることがあります。その際も理由をご説明します。

すでに亡くなった子の治療について、評価してもらえますか?

申し訳ありませんが、お受けしておりません。セカンドオピニオンは、現在治療中の動物について今後の方針を検討するための制度です。過去の症例について医学的な評価を行うことは、当院ではいたしかねます。ご事情はお察ししますが、ご理解いただけますと幸いです。

CT・MRIの検査は受けられますか?

当院では実施しておりません。必要と判断した場合には、麻布大学附属動物病院など、連携する二次診療施設へご紹介します。検査後は結果を共有いただき、当院で治療方針のご相談を続けます。

高齢なので、麻酔をかける検査や手術が心配です。

ご心配はもっともです。年齢そのものが、治療をあきらめる理由になるわけではありません。当院では麻酔の前に必ず血液検査や画像検査で全身状態を評価し、麻酔に耐えられるかを判断します。そのうえで、行う場合の利点と、行わない場合に何が起こりうるかをご説明します。処置中は獣医師2名体制で、麻酔管理に専念する者を置いています。

「効能外使用」の薬を提案されることがあると聞きました。安全なのでしょうか?

効能外使用とは、動物用医薬品として承認された適応の範囲外、あるいはヒト用の薬を、獣医師の判断で用いることをいいます。当院では、標準的な治療で効果が得られない場合や、年齢・体力の面で手術や放射線が選べない場合に、選択肢のひとつとしてご提案することがあります。大切なのは、そのことを隠さずにお伝えし、ご了承をいただいてから開始することです。期待できること、まだ分かっていないこと、想定される副作用、費用を必ずご説明します。また、開始する際は副作用を出さない低用量から始め、効果と体調を見ながら調整します。「効くかもしれないから強く使う」という進め方はいたしません。ご不安があれば、その場でお断りいただいて構いません。

犬・猫以外も相談できますか?

当院の診療対象は原則として犬と猫です。それ以外の動物については、まずお電話でご相談ください。内容によっては専門の病院をご案内いたします。

予約は必要ですか。どのくらい時間がかかりますか?

セカンドオピニオンは予約制です。お電話(045-960-0199)でご予約ください。所要時間は、資料の量と検査の有無によりますが、おおむね30分から1時間程度をお見込みください。

まずは「迷っている」とお電話ください

「この治療で合っているのか」「本当に手術しかないのか」「余命と言われたけれど、あきらめるしかないのか」。

そのお気持ちを抱えたまま過ごす時間が、いちばんつらい時間だと思います。答えが出なくても、迷いの正体がはっきりするだけで、次の一歩は踏み出しやすくなります。

21歳の猫と暮らす私たちも、「今日は食べないけれど点滴すべきか」と毎日迷っています。ご家族だけで判断を背負う必要はありません。

かかりつけの先生との関係はそのままで結構です。診断の確認だけでも、治療方針のご相談だけでも、どうぞお気軽にお声がけください。横浜市青葉区・青葉台エリアはもちろん、市外・県外からのご相談もお受けしています。

お問い合わせ

他院で治療中の犬・猫のセカンドオピニオンは、レオどうぶつ病院までお気軽にお問い合わせください。「相談だけ」のご連絡も歓迎します。

  • お電話:045-960-0199
  • 診療時間:9:00~12:00/15:00~19:00
  • 休診日:木曜(終日)、日曜午後、祝日午後
  • セカンドオピニオン・腫瘍のご相談は、予約診療で承ります。お電話にてご予約ください。
  • お電話のみでの相談はお受けしておりません。
  • 所在地:〒227-0045 神奈川県横浜市青葉区若草台10-1 プラトゥモリ1F(「若草台」バス停前・駐車場あり)
  • 045-960-0199
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