カロアちゃんは12歳齢、雌のミニチュアダックス。避妊手術はしていません。

夜、飼い主さんから病院に電話が入りました。
いつもは何でも食べる子が、昨日から食べず、水をいつもの二倍は飲んでいるとの事。4か月前に発情があり、いつもよりも早いタイミングで次の発情が来ているようで、外陰部より茶色い分泌液が出て舐めているそうです。
これは、発情ではなく子宮蓄膿症の可能性があります。緊急手術が必要になる可能性を伝え、翌朝は絶食で来院してもらうことにしました。

翌日の診察では体温は40度。血液検査では炎症の所見以外にもいろいろな変化が出始めていました。
パンパンに膿の貯まった子宮を慎重に摘出しました。子宮蓄膿症が進行すると子宮壁が崩れて膿が漏れ出し、腹膜炎を起こしてしまうのです。幸いまだ、明らかな膿の漏出はありません。

摘出した子宮は150g。切開すると中から大量の膿があふれ出しました。
大きな手術だったので痛みのケアに強力な鎮痛剤であるフェンタニルパッチを貼り付けました。
術後はみるみる元気を取り戻し、翌日にはご飯も食べだし、二日後に退院しました。

元気を取り戻し抜糸に訪れたカロアちゃん。
お礼にお名前の由来であるカロアの花を頂きました。

レオどうぶつ病院