毎年、春と秋になると発作的な吸い込み呼吸、いわゆる「逆くしゃみ」を連発するワンコが来院しました。散歩で外に出るとズィーズィーと音を立てて吸い込む逆くしゃみが始まり、ひとしきり続くと自然に治まるとの事でした。

逆くしゃみが臨床的に大きな問題となることは少なく治療の必要もないとされていますが、どのようなメカニズムによる現象なのか良く分かっていないというのが実情かもしれません。最近、逆くしゃみはアレルギー反応のひとつではないかとも考えられています。

このワンコの症状もヒトの花粉症に良く似ています。飼い主さん自身も花粉症の治療をされている方でしたので、ワンコにも花粉症の治療をしてみようということになりました。抗ヒスタミン剤を投与し始めると、確かに逆くしゃみが減少したとの事でした。毎年、ゴールデンウィーク明け頃まで逆くしゃみが続くとの事でしたので、その期間を抗ヒスタミン剤で乗り切りました。

先日、予防接種に来院した際にその後の様子を聞きました。
その後、秋と春には草むらに入るのを控え、今年の春は逆くしゃみも少なくて済んでいるそうです。

レオどうぶつ病院