4歳のポメラニアンが硬いものを齧ったのか、両側の奥歯(上顎の第4前臼歯)がいつの間にか割れていました。しばらくは痛みもなく過ごしていましたが、半年を過ぎたころから痛がるようになり、歯磨きを拒絶するようになりました。もともと歯磨きは上手にできていましたが、ある時から歯ブラシが近づいただけでも牙をむいて噛みついてくるようになりました。

そこで痛みの原因となっている両側の上顎第4前臼歯の抜歯を行いました。上顎第4前臼歯は歯根が3本に分かれているため、かなりグラついていなければ簡単には抜けません。そこで歯を半分に分割してから抜歯を行いました。

抜歯創が大きいため歯槽骨の辺縁を研磨して歯肉のフラップ縫合を行いました。

抜歯創が落ち着くと痛みが亡くなった様で、再び以前の様に歯磨きをやらせるようになりました。

本当はこのペーストが大好きなんです。

「犬は歯が丈夫だから硬いものを齧らせる」というのは間違いです。犬は顎が丈夫なので、あまり固いものを齧らせると歯が割れてしまうのです。嚙ませるためのガムなどは適度な硬さで歯に食い込み、丸飲みをしてしまった時には速やかに消化される、安全性の高いものを選びましょう。

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