基礎疾患治療中の高齢犬の腫瘤結紮処置
18歳のビーグル。
2年前に右の胸部皮膚に腫瘤が増大して自壊し、結紮処置をしました。細胞診では炎症を伴う皮脂腺腫瘍の疑いでした。10日ほどで腫瘤は脱落しましたが今後再発することが予想されました。
1年後に1㎝大の再発を認めましたが経過観察としました。
2年経ち、腫瘤はφ5.8×4.5×2.5㎝大に増大し、自壊しました。
慢性腎臓病と心臓病、肝臓腫瘍の治療中であり、麻酔や処置のリスクが上がっているため経過観察としていましたが、腫瘤は化膿し、断続的に出血するために再度の結紮処置を検討しました。
今回の細胞診でも炎症を伴う皮脂腺上皮腫と診断されました。
今回は局所麻酔と鎮痛剤を併用し、心電図をモニターしながら結紮処置を行いました。
1週間後、腫瘤基部にて再結紮しました。
2週間後、腫瘤の一部が脱落し、当初の半分ぐらいの大きさとなりました。2回目の再結紮を行いました。
3週間後には完全に脱落しました。腫瘤基部の皮膚は2期癒合を待つこととしました。
1カ月後には術創部は発毛し、傷は分からなくなりました。
現在、再発所見はなく19歳の誕生日を迎えました。